どうも、先月はじめての保育士試験を受けてきたあさひです。

ふと、保育士試験の勉強で使っていた参考書をレビューしようと思ったのですが、「普通のレビューじゃ少しつまらないなぁ」ということで、「参考書一冊だけで、どれだけ過去問に対応できるか」という企画をやってみようと思います。
みなさんは、一冊の参考書だけで試験問題にどれだけ対応できるのか気になりませんか?せっかく分厚いテキストを読んで勉強しているわけですから、知りたいですよね。
というわけで、さっそく解いてみました!
Contents
『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』を使用します
今回使ったテキストは、『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』です。

はい、保育士試験のテキストとしては王道中の王道ですね。僕もこのテキストにはお世話になりっぱなしです。
30年度前期「社会福祉」の問題を解く
つぎに、解いてみた問題はこちらです。

「平成30年度保育士試験(前期)問題」の「社会福祉」です。試験直後から難化!難化!と騒がれていた科目ですね。正答が絞れない悪問があったことでニュースにもなった問題児でもあります。
さて、この難関「社会福祉」に『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』は一冊だけでどれだけ太刀打ちできるのでしょうか。
『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』一冊で保育士試験の過去問を解いてみた!

問題は主に選択肢A~Dの正誤問題(〇×の組み合わせ)から成り立っています。この記事では選択肢A~Dの正誤をテキストをつかい調べていきます。
問1~5
問1
A、介護保険法は扱われていますが、年号は黒字扱いです。
B、同様に発達障害者支援法も年号は黒字扱い。
C、児童虐待の防止等に関する法律も黒字
D、生活困窮者自立支援法は年号もありません。
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介護保険法と児童虐待防止法の施行年は一緒なので、月で判断しなければならず、おそらく正答は難しかったと思われます。
問2
A、日本国憲法に関する問い。「社会福祉の理念と概念」において記述があります。
B、「障害者基本法」の記述はありますが、「障害者週間」の記述はありません。
C、「福祉サービスの提供の原則」について直接的な記述はありませんが、本書を読んでいれば「〇」だと判断できます。
D、「生活保護法」の国民の責務に関する選択肢。「生活保護法」については詳しい記述があります。子どもの貧困対策に対する国民の責務はないので「×」と判断できます。
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「障害者週間」についてわからなくても、消去法で解答可能です。
問3
各解答速報で正答が割れた悪問なので飛ばします。
問4
A、B、ともに生活困窮者自立支援法についての選択肢ですが、両方とも記載があります。
Bについてははっきりと「生活困窮者自立支援法」による学習支援事業に触れられています。
C、「母子及び父子並びに寡婦福祉法」における家庭生活支援員に関する選択肢です。本書に記述はありませんので、知識があやふやな人は戸惑うかもしれません。
D、「母子及び父子並びに寡婦福祉法」の生活相談、学習支援に関する記述はみられません。
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本書の知識だけでは1か2で迷うかもしれません。
問5
A、「福祉事務所」の設置義務に関する問い。町村に設置義務はないという記述あり。本書の知識で「×」だと判断できます。
B、児童相談所による児童養護施設入所の措置権に関する選択肢。本書の記述で正答可能です。
C、知的障害者更生相談所における精神保健福祉手帳申請判定に関する選択肢。本書に記述はありませんでした。
D、婦人相談所に関する選択肢。本書に記述あり。
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本書の知識を使えば消去法で解けます。
問6~10
問6
A、「1961年に国民皆年金となった」という記述は11頁にあります。
B、一般常識として「×」だとわかるでしょう。
C、年金給付の種類に関しては記述がありませんでした。
D、同様に記述はありませんが、一般常識として正答可能です。
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年金に関する問題です。一般常識に頼る面はありますが、本書の知識で正答可能です。とはいえ、年金に馴染みのない若い人には難しかったと思います。
問7
A、「介護保険法に基づく介護支援相談員の各種施設配置義務」に関する選択肢。本書に記述はありませんでした。
とはいえ、ほかの選択肢が全て「〇」だと容易にわかるので、消去法で正解に辿り着けます。
問8
A、乳児院に関する記述は「児童家庭福祉」分野にあります。
B、老人福祉施設に関する記述は「社会福祉」分野だけでなく、「上」にもありませんでした。とはいえ、介護福祉の知識があれば容易に解けそうです。
C、障害者支援施設の入所手続きに関する選択肢です。本書を読み「地域福祉は市町村の責任でおこなわれる」ということが理解できているなら「×」と解答できます。
D、生活保護法における保護施設入所に関する選択肢。直接的な記述はありません。
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2と3で迷うかもしれませんが、本書の知識で選択肢を絞ることは可能です。
問9
社会保険制度に関する問題。一般常識で解ける問いです。
問10
A、B、Dそれぞれソーシャルワークにおける生活モデルに関する選択肢ですが、本書に記述されています。
C、リッチモンドに関する選択肢。本書をしっかりと覚えていればリッチモンドは治療モデルを生み出した人物だとわかり×だと判断できます。
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本書の知識で正答可能です。
問11~15
問11
ソーシャルワークにおけるストレングスについて。本書に記述されているので簡単に解けます。というか、知識がなくても解けますね。易しい国語の問題です。
問12
またもやソーシャルワークの問題です。選択肢それぞれ本書に記述あり。簡単に解けます。
問13
A、共同募金法について本書に記述はありません。
そもそも、「共同募金法」という法律が存在しないので記述がないのは当然なのですが。一応、共同募金は社会福祉法における「第一種社会福祉事業」であるという記述がありますので、そこから判断できます。
B、「歳末たすけあい運動」に関する記述は本書にありません。
C、「地域福祉の推進を図るため」という記述あり。
D、配分委員会についての記述もあります。
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「歳末たすけあい運動」がわからなくても消去法で解けます。
問14
グループワークに関する問い。本書のグループワークに関する記述を読んでいれば容易に解けます。
問15
母子生活支援施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設の各自己評価の実施義務に関する問い。本書に記述はありません。個人的に難問だと思います。
問16~20
問16
A、「成年後見人の選任は家庭裁判所が行う」という記述は本書にはありません。
B、「家庭裁判所は補助開始の審判をすることができる」という記述もありません。
C、「成年後見人として法人が選任される場合がある」という文章は、本書の記述「対象は判断能力が不十分な方(認知症高齢者、知的障害者等)」から「×」と推測することができます。
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成年後見制度に関する問いです。本書の知識だけでは難しいです。A、Bに自信を持って答えられるかが正解のカギとなりそうですね。
問17
日常生活自立支援事業に関する問題。
それぞれ選択肢に関する直接的な記述は本書にはありません。
しかし、「措置から利用契約へ」、「利用者本位」、「自己評価」、「第三者評価」、「サービスの質」という原則について理解があれば正答可能です。
問18
A、ボランティアは地域福祉を推進する主体として位置づけられています。本書に記述あり。
B、「ボランティア活動は国家権力から独立して自由であるという側面もある」という記述は本書にはありません。
C、「ボランティア団体の法人格が取得しやすくなった」という記述は、考えれば正しいとわかりますね。
D、ボランティア保険に関する選択肢です。本書に記述はありませんが、ボランティアを経験したことがある人なら解ける問題です。
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Bの選択肢が本書には書かれておらず、戸惑うかもしれませんが、消去法で正答を導くことは十分可能です。また、ボランティア経験者が有利な問題でもあったと思います。
問19
人口動態統計に関する問い。それぞれ記述はありません。個人的に難問だと思いました。
問20
記述あり。「地域包括ケアシステム」の全体像がわかっていれば容易に解けます。
テキスト一冊で保育士試験の過去問を解いた結果!
『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』だけで今年度前期の「社会福祉」を解いてきました!
結果は、20問中13問はテキストの記述だけで解答可能!ということに!
もしかしたら、見逃している記述もあると思うので、実際はもっと多くの問題が解けるかもしれません。さすが王道の中の王道テキストなだけありますね。おすすめのテキストです!
保育士の試験勉強は一冊を徹底的に覚えましょう!
『福祉教科書 保育士 完全合格テキスト 上 2018年版』を完璧に覚えれば、難化したといわれた「社会福祉」にも対応できるということがわかりました。このことから学べること、それは、「テキストは一冊を徹底的に覚えよう」ということです。
むやみやたらに色々なテキストに手を出して消化不良になってしまうよりかは、これ!と決めたテキストを読み込むことによって、合格がグッと近づくということです。
やっぱり「一つのことに集中する」というのは大切なんですね。みなさん、試験勉強の際は、ぜひ自分の信じたテキストを徹底的に読み込んでくださいね!僕も頑張ります!